アシスタントから美容師のスタイリストへ一直線に進む人がいる一方で、さまざまな事情でキャリアをストップしてしまう人もいることでしょう。ブランクがあるけれど、もう1度美容師のスタイリストを目指してアシスタントとして働きたい…。
そんなとき、再度復帰することはできるのでしょうか。
社会人として歩き始めれば、ときどき予想もしない出来事が起こることもあるものです。ちょっと遠回りしたことで、本当の気持ちに気づくこともあるでしょう。
ここでは、美容師アシスタントとして復帰を考える際に押さえておきたいポイントをご紹介しています。迷いや不安がある人の背中をポンと押すような、わかりやすい内容ばかりですよ!
目次
- 美容師をアシスタントでやめたけど再就職で復帰できる?
- 美容師のアシスタントへ復帰・再就職の際に押さえておきたいポイント1:仕事に使う道具の状態を確認
- 美容師のアシスタントへ復帰・再就職の際に押さえておきたいポイント2:ヘアスタイルのトレンドを常にチェックしておく
- 美容師のアシスタントへ復帰・再就職の際に押さえておきたいポイント3:ブランクありでも働けるサロンを探す
- 美容師のアシスタントへ復帰・再就職の際に押さえておきたいポイント4:実際にサロンを見学し働くイメージを膨らませる
- 美容師のアシスタントへ復帰・再就職の際に押さえておきたいポイント5:復帰したいと思った理由をまとめておく
- 美容師のアシスタントへ復帰・再就職の際に押さえておきたいポイント6:過去の退職理由から働きたいサロン選びを絞ってみる
- 美容師のアシスタントへ復帰・再就職の際に押さえておきたいポイント7:どの働き方が自分と合っているか考える
- 復帰には熱意が大事!準備はしっかりとしましょう。
美容師をアシスタントでやめたけど再就職で復帰できる?
まずは「美容師のアシスタントしか経験せずに辞めたんだけど、そもそも復帰できるの?」という疑問を解消してしまいましょう。
美容師のアシスタントを募集している美容室は多い
結論からいうと、美容師アシスタントを募集している美容室はとてもたくさんあります。美容系の求人などを探してみれば、募集広告を出している美容室をすぐに見つけることができるでしょう。
厚生労働省が発表している平成27年3月のデータによると、全国にある美容所数はおよそ24万件、美容師の数はおよそ50万人となっています。
参考:厚労省美容師業概要のページ
単純に計算すると、1店舗あたりに在籍している美容師の数が平均2名、ということになります。実際にはサロンの規模によって違うのですが、それでも美容師不足に悩む美容室は少なくありません。そのため、勤務経験など細かな条件を問わずアシスタント募集をしている美容室は多いのです。
美容師免許は特別なことがない限り、失効しないので復帰・再就職は可能
美容師の免許は、特別な事情がない限り1度取得すれば一生有効な資格です。そのため、美容師やアシスタントの仕事にブランクがあっても、失効することはありません。
美容師アシスタントの募集が多く、美容師免許も一生有効、ということは、たとえ1度辞めていても再就職で復帰すること充分可能といえますね。
美容師は多様な働き方を選択できる
サロンにもよりますが、美容師は通常の正社員の他、時短勤務、パート、アルバイトといった多様な働き方の中から自分に合った働き方を柔軟に選ぶことが可能です。
美容師免許は一生有効なものですので、一度妊娠・出産を機に仕事から遠ざかってしまっても十分再就職が可能です。
何より、自分がやりたい仕事でしかも子供の成長に合わせた働き方ができることは、とても魅力的なのではないでしょうか。
さて、いよいよ美容師アシスタントとして再就職し復帰するために、押さえておきたいポイントを順に見ていきましょう。
美容師のアシスタントへ復帰・再就職の際に押さえておきたいポイント1:仕事に使う道具の状態を確認
美容師アシスタントの仕事に復帰・再就職する場合、仕事に使う道具を用意することが必要になります。
「以前働いていたときのものがあるから」と、道具の状態をチェックせずに復帰すると、刃先がこぼれてボロボロになっていたり、錆びていたりと、直前で使えずに慌ててしまうかもしれません。シザーやコーム、ケースなど、美容師アシスタントの仕事に必要な道具はちゃんと揃っているか、お客様に使える状態なのか事前にしっかりと確認しておきましょう。
美容師のアシスタントへ復帰・再就職の際に押さえておきたいポイント2:ヘアスタイルのトレンドを常にチェックしておく
ヘアスタイルやヘアカラーなど、流行の移り変わりが激しい美容業界。美容師の仕事は刺激があって楽しい反面、サービス提供者として常にトレンドをチェックする探究性も必要となります。
美容師として復帰・再就職する際は、どんなヘアスタイルやカットが現在は主流なのか、自分なりに調べて、働いていた当時のトレンドの記憶は最新のものにアップデートしておきましょう。
美容師のアシスタントへ復帰・再就職の際に押さえておきたいポイント3:ブランクありでも働けるサロンを探す
美容師アシスタントの求人内容は、サロンによってさまざまです。「経験不問」や「ブランクOK」としているところもあれば、「美容師経験〇年以上」などの応募条件をもうけているサロンもあるでしょう。
ブランクありで復帰する場合は、当然、「ブランクOK」のサロンを選ぶべきでしょう。しかし、もし「どうしてもここで働きたい!」と思うサロンがあって、求人の欄に「ブランクOK」の記載がない場合は、サロンの採用担当に1度確認してみることをおすすめします。
美容師のアシスタントへ復帰・再就職の際に押さえておきたいポイント4:実際にサロンを見学し働くイメージを膨らませる
美容師アシスタントとして働きたいサロンが見つかったら、サロンの採用担当に見学ができるかを確認してみましょう。
採用前に実際のサロンでの勤務風景を知らずに働き始めてしまうと、いざ働き始めてから「思っていたのと違った」と、ギャップに苦しむことがよくあります。実際に働く場所を見学して「こんな風に仕事をするんだな」と事前にわかれば、イメージとのギャップを少なくすることができますよ。
美容師のアシスタントへ復帰・再就職の際に押さえておきたいポイント5:復帰したいと思った理由をまとめておく
サロンの求人に応募して面接することになった場合、よく面接官に聞かれるのが「ブランクの理由」と「復帰の理由」。
何故一度美容師アシスタントを辞めた人がもう一度復帰しようと思ったのか、という話は面接官にとって最も興味のあることの一つです。
これらは事前にしっかり考えておかないと、いざ聞かれた時に“何て答えたらいいかわからない”という事態に陥る可能性があります。面接で聞かれたときに言葉に詰まることがないよう、自分の言葉でしっかりとまとめておきましょう。
美容師のアシスタントへ復帰・再就職の際に押さえておきたいポイント6:過去の退職理由から働きたいサロン選びを絞ってみる
美容室を探す際、何が原因でサロンを退職したのかを考えずに美容師アシスタントとして復帰すると、退職理由によってはまた同じ理由で辞める可能性も増えます。
逆に言えば、退職理由をはっきりさせることであなたにはどんなサロンが合っているかを客観的に発見することが可能です。ここでは、美容師アシスタントの退職理由でよくある3つの退職理由からおすすめパターンをご紹介します。
妊娠・出産による退職の場合
妊娠や出産を機に美容師アシスタントを退職された方にとって一番のネックは、おそらく子育てと仕事の両立ではないでしょうか。
激務の印象の強い美容師ですが、最近はママさん美容師応援ということで、サロンに託児所が併設されていたり、短時間勤務や半休を積極的にとれるようにするなど、子育て支援環境が整っているサロンが増えてきていますので、復帰の際は子育てサポートがしっかりしているサロンを選ぶと良いでしょう。
また近年は、オンライン講座や研修会、ママ美容師同士の交流の場の提供、働き方の相談などができる、ママ美容師専用のコミュニティサイトがOPENするなど、復帰を考えているママ美容師のサポートとなる場が増えていますので、こうした場を利用するのも一つの手です。
労働時間に対して給料が安いことが理由の退職の場合
美容師は、一人前のスタイリストになると指名料などの歩合がプラスされて高い給料をもらう人もいますが、その一方で、アシスタントの給料が安すぎるサロンもいまだ多いようです。
特に一人暮らしをしながら働くアシスタントは、家賃、食費、光熱費、携帯料金だけで1ヶ月の給料がなくなってしまう生活を強いられる人も。
しかもアシスタントは、通常の営業時間に加え、カットなどの技術を練習する朝練や、終業後の研修などに追われ、1日の拘束時間が長時間にわたる過酷な労働環境におかれることも多いため、過酷な環境に耐えきれず辞めてしまう方が多いのです。
しかし現在は、徐々にアシスタントの賃金のアップや歩合制の導入など、アシスタントの労働環境を改善させているサロンも増加傾向にありますので、サロンの採用情報で給与条件や福利厚生をチェックするようにしましょう。
手荒れの悪化による退職の場合
美容師の仕事は職業柄、カラーリング剤やパーマ液などの刺激の強いものを日常的に扱う必要があるため、手荒れが悪化しやすい環境にあります。
一度手荒れがひどくなると湿疹ができたりぱっくり割れが起きるなど、少しの刺激でも激痛が走り、治るまで一定期間がかかってしまいます。その上、良くなってもまたすぐ悪化するなどの悪循環も起きやすくなりがちに。
そうなると仕事どころではなくなってしまい、美容師の仕事を続けたいのに辞めざるを得なくなる場合もあります。
美容師アシスタントとして復帰すると再び手荒れに悩まされる恐れがありますので、肌に優しいオーガニック素材のカラーリング剤やパーマ液を使用しているサロンを選び、ハンドケアを欠かさず行うようにしましょう。
人間関係が原因での退職場合
子育てや体調を理由に退職した場合と違い、人間関係が原因の退職の場合は事前にサロンの雰囲気を知っておくことが大切です。
美容師アシスタントはサロンの中ではまだ見習いという立場のため、先輩スタイリストの雑用や受付などの業務がメインとなります。サロンによっては上下関係に悩まされるなど、人間関係が上手くいかずスタイリストになる前に退職してしまうケースも多いのだとか。
そこで、実際にサロンにお客さんとして行ったり、見学させてもらうなど、サロンで働くスタッフがどのような雰囲気の中仕事をこなしているのか(特に美容師アシスタント)をよく見ておきましょう。
美容師のアシスタントへ復帰・再就職の際に押さえておきたいポイント7:どの働き方が自分と合っているか考える
美容師アシスタントとして復帰・再就職するにあたって考えなければならないこと、それはどのような働き方をするかということです。
復帰する前と復帰した後では、結婚、出産、介護などのさまざまな要因で以前と同じ働き方ができるとは限りません。
美容師アシスタントの勤務体系は、正社員、時短勤務、パートタイマーと、さまざまな働き方がありますので、自分にはどの働き方が合っているのか一度じっくり考えてみてください。
出産後の復帰は時間に融通のきくサロンがおすすめ
産休や育休からの復帰の場合は以前のように正社員で残業も当然こなす、といった働き方をできる人は少ないでしょう。そこで、以前のような長時間労働が難しいこと、勤務できる時間帯に制約があることなどを面接時にサロンの担当者に伝えておきましょう。
あらかじめ、時間に融通の利くサロンを選んで応募した方が希望も考慮されやすくなります。
別業種から美容師のアシスタントへの再就職・復帰は研修制度の手厚いサロンを選ぼう
もし別業種を経験後に復帰するのであれば、研修制度の充実しているサロンを選びましょう。
たとえば、研修制度が整っているUNIX(ユニックス)という美容室ではグループごとに、スタイリストになるための研修を週1回実施しています。1回につき10人程度の少人数制で、業務時間を使い、1日かけての研修が無料で受けられる制度があります。
過去に挫折した経験がある人ほど、復帰後のサロン選びが大切
過去に美容師アシスタントから、なかなかスタイリストになれなくて悩んだ経験を持つ人は、教育制度が整ったサロンで働いていなかった可能性があります。
スタイリストになってからも、「自分は美容の仕事に向いているのだろうか」と悩んだり、不器用さや技術面で自信を無くしたりするケースもあるでしょう。
美容室UNIX(ユニックス)のような研修制度が整っている美容室では、時間とともに出て来る努力や技術の差を解消するために、会社内でのフォロー体制をしっかりと整えています。
どれくらい頑張れるか、陰の努力を惜しまないかは自分次第となりますが、やる気のある人にとって、とても恵まれた環境でスタートできるサロンといえるでしょう。
復帰には熱意が大事!準備はしっかりとしましょう。
美容師アシスタントの仕事は、1度辞めても再就職で復帰することが可能です。
アシスタント求人も多く、美容師免許も取得すれば一生有効な免許です。
復帰の前には道具や最新トレンドのチェックを忘れずに、自分に合ったサロンを選ぶことがポイントです。
もっとも大切なのは、再就職で復帰しても短期間で辞めてしまわないことです。
せっかく復帰したのですから、今度はしっかりと技術を磨きながら、スタイリストを目指さなくてはもったいないですよね。プロのスタイリストとして、美容師免許を活かして一生続けていくためにも、復帰の準備はしっかりとして応募に臨みましょう。
熱意があれば、良いサロンならきっと暖かく迎えてサポートしてくれますよ!